2025・2・22制作
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詳しい句評は月刊俳句誌「ゆめ」に掲載
4月分講評・添削(抜粋)
アルプスの化粧直すや春の雪 和田 安江
「化粧直す」の比喩(擬人法)は、確かに詩歌では効果的な方法です。ましてや、この比喩が作者のオリジナルと
言うことであれば、この俳句はこの先日本の俳句の代表作として、誇ることでしょう。
ただ擬人法というものは、作者の「感想や思い込み」から出たものであれば感想文ですし、こういう比喩が過去
に存在したとすれば、二番煎じ、三番煎じ、或いは借り物の表現と言うことで相手にはされません。
閉校の尊徳像に差す春日差し 渡辺 恭子
少子化の日本です。毎年毎年学校の閉校、廃校がニュースになり、珍しく無くなってしまいました。なかなか良い
場面を捉えましたね。何も言うことはありません。秀逸句です。
信州辺りは、こういう場所もあるのでしょうね。今年は吟行会を遣りますよ。秀逸句です。
面白い着眼点でしたね。いろいろなこと捉われない詠み方が良かったのではないでしょうか。
優秀句です。
こちらの俳句は、人としての生活の現実でしたね。一時でも心安まる瞬間に、鑑賞側の気持ちも救われる思いです。◎。
4 グランドのノックの声や春きざす は る
「春きざす」の季語は、使えるのは2月いっぱいですので、内容がイマイチずれた感じがしてしまうのです。具体的な季語のしましょう。グランドは間違いで、グラウンドです。
「グラウンドにノックの音や草青む」
この句は秀逸句ですよ。他の皆さんは何を見ていたのでしょうね。
・うららかや乳母車押しお迎へに
何を、或いは誰を迎えに行ったのかが、皆さんは知りたいのです。作者だけが知っている内容では、共感者は現れません。
「麗かや園児迎へに乳母車」
③ 春泥の駅の近道句会の日 孝 子
この句はしっかりした句で、どこへ出しても通用します。優秀句です。
3 仲見世の賑はひの中春ショール
中七は無駄な事柄です。自分の居る場所や、状況などを具体的に述べるのが俳句です。
「外国人の多き仲見世春ショール」
1 春眠や目覚し代はりの鳥の声
こういう内容は、説明文であって俳句ではありません。「春眠」の季語を使ったのなら、同じ句中に、絶対に動植物を詠み込んではいけません。「何の鳥」と、人々の意識が「鳥」に向いてしまうからです。
「春眠や午前七時の明るさに」
③ 庭先に鎌研ぐ女立金花 久 子
「女」と限定した時点から、俳句になりましたね。味のある作品です。優秀句です。
3 春眠を破り隣へ救急車
隣近所に救急車が止まると、どうしても出てみたくなりますね。素直な俳句で、良かったのではないでしょうか。◎。
・軒下に土鳩の声を春眠し
わざわざ「土鳩」と言わなくても、「鳩」で十分意味は通じますよ。
「軒下に鳩の声有り春眠し」
3 霞む空バス待つ男の大欠伸 あき彦
流石ベテランの味でしょうか、無難にまとめましたね。◎。
① 挽きたてのモカコーヒーや春眠し
コーヒーを飲んでも眠かったのでしょう。後期高齢者ともなると、季節を問わず、直ぐにうとうとしてしまいます。◎。
1 夕暮れの駅へ近道春の雨
いろいろなことを言うよりは、要点を分かり易くしただけでも、好感の持てる俳句になりますね。◎。
2 春日差す久方ぶりの化粧かな 山岸 陽 子
年齢と共に、お化粧も面倒になってしまうのかな。◎。男は、髭剃りが面倒で仕方ありません。マスクは、不精者には便利だと、コロナで知りました。
1 春眠の夢は昔のおままごと
具体性のある点、悪い句ではありません。他の句会でも十分に通用します。◎。
・独活きざむ母の背中を思ひ出し
余り感傷に浸りますと、作者だけの世界になってしまい、他人の入り込む余地が無くなります。自分だけの俳句として納得なら、それも良いのではないでしょうか。
2 飛び梅や太宰府言語あまたなり 修 好
「数多なり」はいけません。俳句は、その中の一つを取り出せば良いのです。
「飛び梅やハングル文字の由緒書き」
1 山笑ふ南蔵院の寝釈迦像
「山笑ふ」は春の季語。「寝釈迦」も春の季語で季重なりでしたよ。先ずはその辺りを再考してみましょう。
「パワースポット南蔵院の寝釈迦かな」
この俳句ですと、春眠というよりは、普通の就寝にも通じるものがあります。そんな点がイマイチだったようです。
「春眠やテレビの音に目覚めをり」
1 回覧板春のお出かけ案内状 洋 子
私の町内では、余り見かけませんが、こういう内容の回覧板もあるのですね。皆さん旅行が好きですね。◎。
・大荒れの春場所力士の背の砂塵
こういう内容の句は、俳句本来の花鳥諷詠とは違う世界ですので、なかなか賛同者は現れません。作者自身が納得なら、それはそれで良いのではないでしょうか。
・縄解かれ春眠の木々大あくび
こういう、誰もが思い付く擬人法は、学童に任せておきましょう。擬人法は、どうしても幼稚な感じを受けますので、なるべくなら使わないようにしませんか。「雪吊り解く」や「雪囲い解く」の季語を使いましょう。
「雪吊りを解かれし松の枝の揺れ」
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